フリーランサーとしてのドイツはYes?その2

昨日の記事の続きでフリーランサーがドイツで10年暮らしたらどうなるか?というものを書いていきたいと思う。

まずドイツに移住する際にある程度フリーランサーとしての収入の基盤が日本にあるのと、ドイツで1からフリーランサーを始めるのではレベルが違う。
どちらも難しいことではないが、詳しく掘り下げてみようと思う。

日本ですでにフリーとして活躍している場合。
長期的に定住するとなると必要なのはビザだ。結論から言うと、そういうビザは今のところドイツにはない。ドイツ、特にベルリンでは5年ほど前までは収入源がドイツ国外である場合、それらを証明することができれば長期滞在向けのビザは比較的簡単にもらえた。しかし、今はもらえない。ビザを申請する際に必要になるのはドイツ国内のクライアントと契約書や収入証明だ。もしドイツ現地に友人や知り合いが一人も居ないとなるとビザ取得のハードルはとても高い。

ドイツで1からフリーで始める場合、まずベースとして必須となるのは英語だ。日常会話はもちろんビジネスでの交渉、自分の仕事分野における専門的な英語力が必要になる。これがなければ仕事を得るどころか、営業すらできない。さらにドイツ語を習得してあればもっと強いだろう。ベルリンやフランクフルトなど大きな都市では英語は通じるが、ドイツ人はあまり英語が上手ではないしドイツ語ができないならと却下されることはとても多い。

言語面でクリアーできている場合、フリーとして仕事を獲得していくにはまず営業が必要だ。仕事の形態としては、日本のようにまず求人が表に出ることはほとんどない。表に出ている求人も無くはないが、競争率がとても高い。私がフリーランスとしてドイツで仕事を続けて来れたのは、ほとんどが友達のつてやコネが多かった。

ではどのようにして仕事を獲得していったかというと、まず色々なイベントに出かける。クラブなどではなく、美術館、ギャラリーなどのオープニングパーティーやワークショップなどとにかく自分の仕事の分野のイベントには出かける。友達が主催しているイベントはもちろん顔を出す。どんだけ面倒くさくてだるくても、それが営業につながる。
イベント先で出会ったひとに積極的に話しかけて、自分を売り込む。
世間話をする。
Facebookや Instagramなど連絡先を交換する、または名刺を渡す。
ネット上でも頻繁に交流を続ける。
そうすることでまた次のイベントに誘われて、交友関係が広がり仕事に少しずつ繋がっていく。あたらしいプロジェクトなど始める時に、声をかけてもらったり、自分から声をかけたり。
これがドイツで私がフリーランスとして10年間働いてきた流れだ。

もちろんこの10年間で流れて消えてしまったプロジェクトは数えきれないほどある。順調に行った仕事は3割あれば良い方だ。昔一緒に仕事をした仲間も家族ができたり、どこか遠くに引っ越したりとみんなそれぞれの人生を送っている。中にはトラブルや人間関係のこじれで無縁になった人もたくさんいる。
ドイツで10年、フリーランスとしてやってきて私もそろそろドイツに居なくても良いかなと思い始めてきた。せっかく習ったドイツ語が必要なくなってしまうのは勿体無い気もするが、それほど流暢になったわけでもないのでそこまで執着もない。ただ、最近は仕事でのトラブルと人間関係に疲れてしまい、ドイツでのフリーランス人生はなかなかのハードモードであることを実感している。
ドイツはフリーランスの移住先としてどうなのか?という質問に、私は数年間であればYesである。もしドイツでフリーランスを目指している人がいるならば、ドイツだけに仕事を絞らずEU内を視野に入れた方が確実だ。LCCもたくさん飛んでいるのでドイツを拠点とすると良いだろう。

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