ビザ更新と確定申告

ドイツでフリーランスとして暮らしていくには、毎年確定申告が必要になる。ここではある程度の年数、ドイツで暮らしてからさらに暮らし続けるためのメモを残しておく。ドイツで暮らし始めたばかりの人向けの情報はググるといくらでも出てくるのでこちらでは割愛。

ドイツの確定申告の時期は夏。早ければ4月頃から着手する人もいるけれど、大体6月7月には準備を終えて8月下旬までには全ての手続きを終了する。フリーランスでも税理士を通さずに個人でオンライン申告することも可能だ。しかし私は一度も個人でしたことがない。

私が税理士を雇う理由

・税理士の値段は思っているほど高くない
・税理士に全て任せておけば、税務局からの恐ろしい手紙にも法的に対処してくれる(ドイツ語ではVollmachtと言う)
・税理士に手数料を払っても、税理士が完璧な経理をしてくれるので控除や返納される税金が多く、運が良ければお釣りがくる
今思いつく限りでもざっとこんなものだ。

フリーランスと言っても幅広いが、私の場合、現代美術家というジャンルで確定申告をする。経費の計上や、医療費、社会保険料などは控除される。これらの計算も全て税理士がやってくれる。

確定申告はビザ更新の要

しかし、ここでひとつ浮かび上がってくるのがビザの更新だ。
ビザの更新も何度かしていくうちに、確定申告がとても大切な役割を果たしていることに気がついた。なぜなら税務局から納税額の決定文書が送られてきて、この手紙は何よりも強い効力をもつ。会社員の場合、会社が毎月給与明細を出してくれる。フリーランスにとってこの税務局の納税額の決定文書は、会社員でいうところの給与明細と同等の効力を持っている。(個人的な経験で勝手にそう思っているだけかもしれないけど)

節税よりも納税額を増やす理由


できることなら、毎月の経費をちゃんと計算して節税対策もしたいところだ。しかしビザを更新するためには利益がたくさんあった方が良いのは、馬鹿でもわかる。永住権があったりドイツ国籍を持っているのであれば、経費をじゃんじゃん計算して赤字になったところでドイツでの生活は脅かされないが、数年ごとに滞在許可を申請する身分ではそうはいかない。
なのでビザ更新をするためには(永住権を視野に入れている人はもちろん)この毎年の確定申告で、所得税や売上税を払いたくないがためにケチるのは大変よろしくない。

ビザ更新に理想的な収入

それではビザ更新の際に、必要な理想的な確定申告の収入はいくらなのだろうか?
この金額を出すために大切なのはまず既婚か独身かで別れる。ドイツでは既婚者の方が税率が低い。要は独身だと払わなければならない所得税が、既婚者よりも多いということだ。

独身の場合
所得税が約8820€までは免除される。けれどこの収入額では、ビザは厳しい。
単純計算で
家賃 400€
生活費 400€
健康保険 200€
合計 1000€
の場合、年間で12000€の収入が必要だ。その場合、年間所得税は475€になる。
この金額で外国人局は果たしてビザの更新をしてくれるのだろうか?私の勝手な経験談からしてみると、この年収額はギリギリの最低ラインだ。ドイツに来たばかりでまだ2年とかならギリギリいけるかもしれない。けれど3年以降の更新はかなり難しいだろう。
要するに、所得税免除の範囲でビザは更新できない。少なくとも所得税を支払うことが条件となる。

確定申告で経費を計上せずに売り上げをたくさん見せることによって、社会保険料や所得税の支払額も多くなる。しかしビザを更新し続けなければならないのであれば、これは諦めるしかない。黒字の額が大きければ大きいほど、ビザ更新には有利なのだ。

確定申告とビザ更新日を逆算する(永住権も)

確定申告をする際にはビザの更新する日もちゃんと頭に入れておかなければならない。もし3年のビザを持っているのであれば、更新する年から最低でも1年前の確定申告で良い結果を残さなければならない。なぜなら時間がとてもかかるからだ。ビザの更新の時に1年前の確定申告と、最新の収入証明ができればかなり高い確率で更新は可能だ。最新の収入証明も、Vollmachtの税理士さんがいれば1日足らずでささっと書類を準備してくれる。やはりドイツでフリーランスとしてやっていくには信頼できる税理士さんにVollmachtでお願いしておくべきだ。

永住権を視野に入れている人は、毎年の確定申告ではなるべく経費などを計上せずに収入を多くすることが大切だ。税務局も税金をたくさん払ってくれる分には文句は言わない。
あとは確定申告が終了したら、所得税の決定文書が送られてくる。そこに記載されている金額を期限内に支払わなければならない。そのためにも収入を把握して税金用にお金を取っておいた方が賢明ではある。

納税額をあらかじめ把握して残しておく

ドイツでフリーランスとして得た収入のうち、3割ほどは残しておいた方が良い。職業や独身かどうかにもよるが、ドイツは本当に税金が高い。所得税だけでなく、売上税の19%の支払い義務がある職種は収入の半分くらいは税金で取られてしまう。その辺もふまえると、やはり信頼できる税理士を見つけるのはドイツでフリーランスとして生きていく上で一番大切なことだ。

 

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